第1声 一 般 質 問
5番小野田和男です。通告に基づき「水害時の高齢者等の要配慮者への避難対策について」伺います
本件については私が民生委員をしていた時におばーちゃんとの話の中でこう言われました。「利根川が決壊したら私はよく歩けないので避難できないからここで死ぬしかないんですよ」と、その時にこんな事を言わせるような行政であってはならない。と思ったものです。
近年、台風もそうですが線状降水帯という言葉がマスコミでは頻繁に出てきます。これも異常気象と片付ければそれで終わりですが最近では九州、特に福岡、熊本そして東北では秋田県等は大雨と風で川が決壊し甚大な被害を起こしています。幸い、羽生市は今のところ災害はほとんど無く、いい所、だと思います。しかしながら、昭和22年9月のカスリン台風では渡良瀬川三国橋上流で380m、ほぼ同時刻に加須市大利根で利根川が350mの幅で決壊し大洪水を引き起こしました。
この時は利根川だけでなく荒川、渡良瀬川、烏川、江戸川、鬼怒川も多数箇所で決壊しました。昭和22年時点で流域人口1090万人、氾濫域内人口560万人、浸水内人口60万人、被害総額70億でありました。
カスリン台風の被害は埼玉県だけで家屋の浸水78,900戸。家屋流失1,100戸。家屋倒壊2,100戸。死者86名。負傷者1,400名。田畑の浸水66,500ha。この台風での死者合計は1,100名でした。水は足立区、葛飾区、江戸川区までも届いています。
この事は遠くの事ではなく76年前の隣町の事です。
水は市内の一部に若干の浸水があった、と聞いております。
実際、利根川が決壊したら決壊場所にもよりますがハザードマップでは市役所近辺は3m近く水没すると言われています。
又、昭和22年カスリン台風を教訓として、国土交通省主催により昭和27年以来毎年一都6県及び開催市町村の主催により利根川水系、連合総合水防演習が実施されており今年は5月に71回目が深谷市で実施されました。
最近スーパー堤防が出来ており若干安心の感がありますが越水するから決壊しない、という事もないと思います。
そこで、利根川が決壊した、しそうだ、との前提で質問いたします。
1番目は 「水害を想定した要配慮者の避難訓練の実施状況について」伺います。
従来、一般的な防災訓練は毎年にコロナ前までは実施されておりました。最近は実施されていませんが本件は要配慮者に特化して伺います。要配慮者の内の特に自力で避難不可能の方々への避難、誘導等の訓練状況について伺うものです。高齢者の避難行動はレベル3となっています。しかし支援者側としては自身の安全確保してからの行動ですから3,5位になり初動は遅くなります。したがって私は支援者の行動はレベル2が適当と思っています。対応は遅くなると考えておりますので。羽生市地域防災計画第4編風水対策編第3章第2節の避難、誘導に於ける記述はありますが具体的にはいかなる訓練を実施しているか、を伺います。
2番目は 「災害備蓄品の備蓄基準及び要配慮者の為の具体的な備蓄品について」伺います
現在水害時の避難所は27箇所(災害時という事ならば33箇所です。利根川に近い川俣小や村君小、体育館等は不適当として除外されています)収容予定人員4,118人でありますがそこに備蓄された「災害備蓄品」の品目、数量についての備蓄基準及び要配慮者の為の具体的なものがあればお願い致します。併せて賞味期限あるものの処分はどうしているか伺います。
*尚収容予定人員については居住スペースとして利用可能面積を4㎡で割った数字となっています。
3番目は 「要配慮者への避難支援について」伺います
R4年6/1現在75歳以上の独り暮らしの方が1,190人・75歳以上のみの世帯が774世帯、1,560人おられます。この方々はすべてが避難混乱の方ではないが物理的にも体力的にも垂直避難が出来ない方が少なからずおられると思いますのでこの方々への具体的な避難支援の現状を伺いたい。